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2024.05.29

システム

LMS(受講管理システム)導入の進め方は?選定~運用開始までの流れを徹底解説!

LMS(学習管理システム)の導入によって、教育ビジネスの運用や社員教育の効率化を図ろうとする企業が増えてきています。LMS導入にあたって、導入の流れがわからなかったり、どのLMSを選べばよいかわからず悩んでいる担当者は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、LMS導入の進め方について、選定〜運用開始までの流れを解説します。

1.LMS(学習管理システム)とは?

lsmとは

LMS(学習管理システム)とは、eラーニングの配信や学習コンテンツ、受講履歴などを一元管理するプラットフォームです。「Learning Management System(ラーニング・マネジメント・システム)」の略語で、学習を総合的に管理するシステムを指します。

LMSが普及した背景には、「新型コロナウイルスの影響が少なからずある」といわれています。
集合型研修の実施が難しくなったことで、効果的な学習・研修形式として、eラーニングが注目されるようになりました。

インターネット環境下であれば、パソコンやスマートフォンなどのデバイスを使うことで、受講者は教材学習が可能となります。ただし、eラーニングは好きな場所や時間に学習できる反面、管理者は受講者の学習の進捗状況が把握できないといったデメリットがありました。
そこで、eラーニング学習を管理するためのツールとしてLMSが登場しました。近年では、企業が行う社員研修の管理をはじめ、パートナーや副業人材、顧客など社外向けの教育システムなど、幅広い用途で利用が進んでいます。

LMSの機能について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>LMS(学習管理システム)の機能一覧!各機能を分かりやすく解説


2.LMS導入のメリット

LMS導入によって、どのようなメリットがあるのでしょうか。受講者側と管理者側に分けて紹介します。

受講者側のメリット

受講者側の主なメリットは、以下のとおりです。

1. 学習効果が上がりやすい
LMSは、主に動画教材を用いて講義が行われるため、受講者が視覚的に理解しやすいと言えます。何度も繰り返し教材を見返せるため、自分のペースで学習でき復習も可能です。

2. 学習の理解度を把握しやすい
LMS上では修了テストの受験や成績を閲覧できるため、受講者は自分の得意・不得意分野や学習の理解度を把握しやすくなっています。LMSがあることで、受講者は学習の管理ができるようになります。

管理者側のメリット

管理者側の主なメリットは、以下のとおりです。

1. 受講案内が簡単にできる
LMSの中には各受講者の基本情報が入っているため、受講設定を行い対象者へ受講案内を送信するだけで研修を実施できます。組織やグループごとに設定・案内ができるため、作業も簡単です。LMSがない場合は、要件を属性ごとに細分化するほど、案内業務が複雑になっていくことから、LMSを使えば受講案内がしやすくなります。

2.  教育の工数やコスト削減ができる
オフラインの集合型研修を実施する場合、場所や講師の確保にコストがかかります。また、資料や会場の準備も必要です。LMSであれば講座を登録しておけば、受講者はオンライン上で受講できるようになります。場所や講師の確保が不要となるため、コスト削減につながるケースもあります。

3. 特定の対象者のみにeラーニングを配信できる
中には、管理職研修などの非公開にしたい教材などもあります。LMSであれば、特定の対象者のみに受講設定することで、該当者のみに講義が配信される仕組みになっています。

LMSのメリットをより詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>LMS(受講管理システム)導入のメリットと効果的な活用例を解説!


3.LMS導入の流れ

LMS導入の流れ

1.システムの選定

LMS導入において、「選定」は一番重要なステップです。

情報収集

1.  eラーニング業者を数社ピックアップする
LMSベンダーに関する情報を収集します。インターネットで検索したり、付き合いのある教育・研修関連の業者に紹介を依頼したりするのもよいでしょう。

また、情報提供依頼書(RFI)を作成するケースもあります。RFIとは、自社にとって必要なシステムの条件をどのように設定すればよいか分からないときに、事前にベンダー側から製品や市場に関する情報を得るための依頼書です。RFIを作成することで、自社が実現したいイメージを整理できます。

2. 製品デモや導入事例・実績の紹介を依頼する
各ベンダーに、製品デモや導入事例・実績の紹介を依頼しましょう。デモや導入事例を通じて早い段階で具体的なイメージを持つことで、その後の要件整理やベンダー選定に役立ちます。
また、予算申請のためにも料金(プラン)と機能を比較できるように、情報収集しておくと良いでしょう。

企画立案・予算申請

収集した情報をもとに、企画立案・予算申請します。企画立案・予算申請するときは、LMSを導入する必要性や、解決したい課題を整理しておきましょう。
一般的にはクラウド型LMSのような既にパッケージになっているものを導入するケースが多いですが、もし大規模なカスタマイズや一からLMSを構築する場合は、対応しているベンダーに提案依頼書(RFP)を依頼すると良いでしょう。

LMSベンダーの選定

料金や機能を比較し、自社に適したLMSを選定します。基本的にはどのベンダーもトライアル期間を設けているケースが多いため、目星をつけたLMSは試しておくと良いでしょう。
機能は同じでもデザインや使い勝手は異なるため、利用する上でストレスのないLMSを見極め、どれが最適なのか関係者でよく話し合って決めましょう。


2.契約の締結

発注するLMSベンダーが決まったら、契約を締結します。契約書については、各ベンダーで雛形が用意されていることが多いです。ただ、雛形以外にも社内でクラウドサービスの利用に必要とされている書類がある場合は、自社の情報システム部門やセキュリティ部門に確認しましょう。

LMSの契約にあたって、以下のような契約を締結します。

クラウド型LMSを利用する場合

クラウド型LMSとは、ベンダーが提供するクラウド上のサーバーに構築されているLMSを、インターネットを介して利用する形式です。
契約例:クラウドサービスに関する業務委託基本契約書、ライセンスを定義する個別契約書や利用規約の承諾

LMSをカスタマイズする場合

既存LMSを基本ベースとして、一部をカスタマイズする開発方法です。ハーフスクラッチ開発とも呼ばれています。
契約例:システム開発基本契約書、システム保守契約書


3.環境構築

次に行うのは、LMSを使って教育施策を展開するための環境構築です。LMSベンダーに要件を伝え、自社専用のサイトを開設してもらいます。
オプションやカスタマイズが必要な場合は、内容によってベンダーと別途相談が必要です。主なオプションサービスは、以下のとおりです。

教材作成ツールの利用

自社で教材コンテンツを作るためのツールをLMSと合わせて導入することで、教材コンテンツの調達から運用までのプロセスをすべて自社で完結できます。
デフォルトで機能搭載されているLMSもあります。

人事データ連携

自社の人事データとLMSとの連携により、LMSへのユーザ情報や組織情報の登録・更新を自動化できます。具体的には、以下のような流れです。

  1. 1. 人事データベースをCSV出力する
  2. 2. LMSに転送する
  3. 3. LMSデータベースに登録する

上記の仕組みを実現するためには、ベンダーと連携方法を相談して仕様を決めてから開発・設定を行う必要があります。

シングルサインオン(SSO)

SSOとは、認証手続きを一度すれば、複数のOSやアプリケーション、サービスなどにアクセスできる仕組みのことです。SSO連携すればログインの手間を省けるため、受講者の負担を減らせます。


4.運用準備

環境構築ができたら、実際の運用を開始するための準備を進めていきます。具体的には、以下のような流れで行います。

運用設計

運用設計とは、LMSに登録する内容や管理方法などを決めて、運用開始に向けて準備することです。具体的には、以下のような内容を設定します。

  • ・管理者に付与する権限設定
  • ・パスワードポリシーの設定

運用設計には、通常2週間〜1ヶ月程度かかるといわれているため、余裕をもって開始しましょう。ベンダーのサポートを受けることもおすすめです。また、LMSの準備のみだけではなく、きちんと教育プランやeラーニング教材の準備を進めておくことも大切です。

運用テスト

運用設計が完了したら、イメージ通りの運用が可能かサンプルデータでテストしましょう。

本番データ登録

運用テストが完了したら、運用設計に基づいて本番データを登録します。具体的には、ユーザ情報や教材データを登録して、配信するための設定を行います。

説明会実施・利用案内など

本番データを登録したら、マニュアルの作成や利用者への説明会などを実施します。


5.運用開始

LMSの機能を利用してユーザ受講案内を配信し、運用開始します。運用開始後の問い合わせに対応できるようにするため、ベンダーと相談して平常時や緊急時のサポート体制を整えておきましょう。


4.LMS導入前に確認しておくべきサポート内容

LMS導入のサポート

LMSを導入する前には、管理者がどのようなサポートを受けられるのか確認しておきましょう。具体的には、以下のような内容です。

セキュリティ基盤

導入するLMSのセキュリティ基盤がどのようになっているのか、事前に確認しておきましょう。

  • <例>
  • ・バックアップ対策が取られているか
  • ・不正アクセス対策が取られているか

運用サポート

LMSの導入前・導入後には、どのような運用サポートを受けられるのかを確認しましょう。システムの不具合や不明点を質問しやすい体制であることや、導入後の運用に対してもアドバイスしてくれるベンダーが安心です。

教材制作サポート

LMS教材制作の方法や、作成にあたってなにかサポートがあるのかを事前に確認しておきましょう。LMSを導入しても、教材の質が良くなければ良い教育にはつながりません。制作をまるっと外注できるベンダーもあり、社内作成では難しいような教材にも対応してくれます。

  • <一般的な教材例>
  • ・簡易作成型教材
  • ・講習動画教材
  • <その他の教材例>
  • ・アニメーション教材
  • ・ストーリー教材
  • ・シミュレーション教材
  • ・CG教材

i-netschool(アイネットスクール)が提供するLMS「Learning Tracker」では、運用を丸投げできる手厚いサポートを実施しています。具体的には、以下のとおりです。

1. 大阪ガスグループのセキュリティ基盤
インフラを支える「大阪ガスグループ」の独自のセキュリティ基準をもとにして、サイバー攻撃への対策や個人情報保護の基盤を整えています。

2. システム管理者の方が楽に運用できるような充実したサポート体制
管理者の方が、快適かつ安心してご利用いただける環境をサポートしています。

3. 教材の企画から制作までトータルサポート
500コース以上の教育コンテンツの制作実績で培ったノウハウをもとに、お客さまのご要望をヒアリングしながら、学習効果の高い教材を提案・制作します。

>>Learning Trackerの詳細・機能一覧はこちら


5.まとめ

LMS導入の進め方について、選定〜運用開始までの流れを徹底解説しました。LMSを導入するまでには、自社がLMSを導入するメリットを把握した上で、LMSベンダーのサポートを受けながら進めていきましょう。

「Learning Tracker」は、シンプルな操作性でeラーニング導入が初めての方にも使いやすいLMSです。ご興味がある方は無料トライアルでぜひお試しください。


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この記事を書いた人
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i-netschool 編集担当

i-netschoolはeラーニング事業歴20年以上。これまでのノウハウをもとに、eラーニングに関するお役立ち情報を発信しています。

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