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コラム
デジタルリスクが増加?リスクマネジメント研修の進め方と注意点
近年、インターネットを利用したビジネスや業務をデジタル化することで、企業は大きなメリットを得られるようになりました。一方で、企業活動におけるデジタルリスクがどんどん幅広く、多角的になってきていることもあり、以前よりリスク管理の重要性が増しているといわれています。
今後は、企業が積極的にリスクマネジメントを行うことが求められるでしょう。そこで今回は、リスクマネジメント研修の進め方と注意点を詳しく解説します。
【CONTENTS】
1.リスクマネジメント研修の必要性
リスクマネジメントを徹底するためには、リスクマネジメント研修を行うことが必要になってきます。以下では、そもそも「リスクマネジメントとは何か」について解説するとともに、リスクマネジメント研修の必要性も解説します。
リスクマネジメントとは
リスクマネジメントとは、リスクを組織的に管理することで損失などの回避または低減を図るプロセスです。
例えば、ウイルス感染やサイバー攻撃、災害などのリスクに備え対策を講じたり、企業の機密情報をバックアップとして複数箇所に保管することなどが挙げられます。
リスクマネジメントの目的
リスクマネジメントを行うおもな目的は、以下の2つです。
リスクの発生を未然に防ぐため
一つは、リスクの発生を未然に防ぐためです。近年は業務が複雑になってきていることや業務のアウトソーシング化が進んでいることから、あらゆるリスクが発生しやすくなっています。
そこで、起こりうるリスクをあらかじめ可視化して共有することで、業務に携わるすべての関係者がリスクを把握し、対策した上で業務に取り組むことができます。
リスク発生時の対処法を考えることで、被害を最小限に抑えるため
もう一つは、リスク発生時の対処法を事前に考えておくことが、被害を最小限に抑えることにつながるためです。従業員の不注意や過失による法令違反や情報漏洩、外注先の業務停止が起こった際に、被害やトラブルが拡大する前に早急に対処することで、企業の社会的な信用が失われることを最小限に抑えます。
リスクマネジメント研修の必要性について
なぜ、企業はリスクマネジメント研修を積極的に行う必要があるのでしょうか。以下で詳しく解説します。
企業活動におけるリスクがどんどん幅広く、多角的になっている
近年は、企業活動におけるリスクがどんどん幅広く、多角的になりつつあります。インターネットをはじめ、SNSやAIなどの普及、システムの複雑化によるデジタルリスクが増加しており、コンプライアンスが厳しくなった今のビジネス社会では、従来よりもリスク管理の重要性が増しているといえるでしょう。
企業への信頼につながる
リスクマネジメントに取り組む姿勢を示すことは、企業への信頼につながります。また、リスクマネジメント能力を有する第三者機関の認定があることで、自社の社会的イメージをより高められるでしょう。以下の2つは、代表的な認定・認証制度です。
- ・Pマーク(プライバシーマーク):「個人情報を適切に管理している」と評価された事業者が使用できるマーク
- ・ISMS認証(ISO/IEC 27001):情報管理システムのセキュリティが一定以上の場合に示される、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格
上記どちらも、認証取得には従業員教育が必須になっています。
2.リスクマネジメント研修の導入について
ここからは、リスクマネジメント研修の進め方や研修の作成における注意点、研修方法などを解説していきます。
リスクマネジメント研修導入の流れと進め方
リスクマネジメント研修の導入の流れと進め方は、以下のとおりです。
- 1. 起こりうるリスクを洗い出す
- 2. リスクの優先度や危険度などを顕在化する
- 3. リスクに対する目標や具体的な対策を示してプランを作成する
- 4. 作成したプランをもとに研修内容を作成する
- 5. 研修を実践する
- 6. 研修の評価を行う
それぞれについて詳しく解説します。
1.起こりうるリスクを洗い出す
最初に行うことは、起こりうるリスクを洗い出すことです。リスクを洗い出してリストアップするときは、以下のような工夫を試みてみましょう。
- ・未経験のリスクの想定が難しいときは、ブレインストーミングを活用する
- ・幅広い視点からリスクを洗い出すために、できるだけ多くの従業員に考えてもらう
※ブレインストーミング:複数人でアイデアを出し合い、少ない時間でたくさんの新しいアイデアを集めることを目的とした集団発想法。会議などで使用されることが多い。
2.リスクの優先度や危険度などを顕在化する
起こりうるリスクを洗い出してリストアップが完了したら、次はリスクの優先度や危険度などを顕在化します。以下のようなリスクは、優先度が高いリスクと考えられます。
- ・発生確率の高いリスク
- ・企業に与える損害が大きいリスク
- ・すぐに対策すべきにもかかわらず、まだ対策ができていないリスク
リスクの優先度や危険度は、従業員間でよく話し合って決めていきましょう。
3.リスクに対する目標や具体的な対策を示してプランを作成する
リスクの優先度や危険度などを顕在化したら、次はリスクに対する目標や具体的な対策を示してプランを作成していきます。たとえば、目的達成のためには、リスクをどの程度の水準までコントロールできればよいのかなどを検討します。
4.作成したプランをもとに研修内容を作成する
プランを作成できたら、そのプランをもとにして研修内容を作成します。
5.研修を実践する
研修内容が作成できたら、実際に研修を実践します。
6.研修の評価を行う
リスクマネジメント研修を行ったら終わりというわけではなく、行った研修内容を評価し、ここからどのように改善していくかが大事です。継続的にリスクマネジメントを行うためにも、研修の振り返りはとても重要と考えてよいでしょう。
リスクマネジメント研修の作成における注意点
リスクマネジメント研修の作成における注意点は、以下のとおりです。
リスクは変化していくため、プランは定期的に見直す
リスクは時代ごとに変化していくため、プランは定期的に見直すとよいでしょう。
例えば、コロナ以降テレワークが多くの会社で取り入れられましたが、テレワークを狙ったサイバー攻撃が増加する等、時代とともにリスクは発生し、変化していきます。研修を実施する際には、最新の情報に対応した内容にしていきましょう。
役職に合わせたリスクマネジメントを作成する
リスクマネジメントを作成する際は、研修の受講者の役職に合わせたものを用意するとよいでしょう。
例えば、若手にはデジタルリスクが多いことや、上司への報告方法などを研修内容に加えます。
一方で、管理者の場合は、業務体制の監督やリスク対応などの内容が濃くなることが想定されます。そのため、研修内容の作成に違いを持たせると有効です。
研修方法
今回は、リスクマネジメント研修におすすめの方法を2つ紹介します。
集合型研修
集合型研修とは、複数の受講者が同じ場所に集まって講師と対面で行う研修です。集合型研修には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
- <集合型研修のメリット>
- ・受講者同士が直接顔を合わせて学ぶ機会が増えるため、コミュニケーションが活発化する
- ・ディスカッションを必要とする研修に適している
- <集合型研修のデメリット>
- ・会場の確保や講師を招く費用などにコストがかかってしまう
- ・研修の準備や運営に多大な労力が必要となる
- ・一ヶ所に受講者を集めるため、時間調整や交通費等が必要となる
eラーニング研修
eラーニング研修とは、あらかじめ用意してある教材・コンテンツを視聴して学習する研修です。
ZOOMなどを活用して実施するオンライン研修は同時に接続して受講するスタイルですが、eラーニングは個人で受講を進めるものです。
eラーニング研修であれば、集合型研修のデメリットを解消できます。会場の確保や時間調整は不要で、受講者の都合がよいタイミングで、時間や場所を問わず学習可能です。また、同じ教材・コンテンツを使用することにより、教育内容の質が均一化されます。
3.基本的な研修であれば、eラーニング講座の利用がおすすめ
多くのeラーニング会社ではeラーニング講座(教育コンテンツ)を提供しており、リスクマネジメントに関する講座も多くあります。既存コンテンツを活用することで、教材準備の手間が省けることや、毎年同じ教材を使用することによるマンネリ化を防ぐことができます。
弊社では以下のようなeラーニング講座を提供しており、教材の一部をカスタマイズして企業独自の内容を入れることも可能です。
情報セキュリティ eラーニング
情報漏洩の大半は、ヒューマンエラーといわれています。ミスを発生させないようにするために、情報セキュリティや情報漏洩に対する意識を高め、日常業務における注意点や対策を身につけるeラーニング研修です。
>>『情報セキュリティ』に関するeラーニング講座はこちら
個人情報保護 eラーニング
個人情報保護への意識は、年々高まっています。従業員の危機管理意識を高めるためにも、「個人情報保護法」の概要と重要性を理解し、未然にトラブルを防ぐための個人情報の取り扱い方を身につけるeラーニング研修です。
>>『個人情報保護』に関するeラーニング講座はこちら
コンプライアンス eラーニング
企業コンプライアンスの重要性と、企業の一員として“何をすればいいのか”“何をしてはいけないのか”を、具体的にわかりやすく解説したeラーニング研修です。
>>『コンプライアンス』に関するeラーニング講座はこちら
4.まとめ
企業活動におけるリスクが幅広く、多角的になってきている現代において、リスクマネジメントを行うことは企業にとって必要不可欠です。リスクの発生を未然に防ぎ、被害を最小限に抑えるためにも継続的に従業員への研修を行う必要があります。
i-netschoolでは、企業研修向けeラーニング講座を提供しています。20年以上のeラーニング事業歴の中で培ったノウハウを活かした、学習効果の高いeラーニングコースが特徴的です。
講座の内容を確認できる無料デモもございますので、社員教育・企業研修でeラーニング運用・配信を考えている企業担当者は、お気軽にご相談ください。
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i-netschoolはeラーニング事業歴20年以上。これまでのノウハウをもとに、eラーニングに関するお役立ち情報を発信しています。