
Column
Column
コラム
LMS(学習管理システム)とは?機能・導入方法・活用事例を解説

近年、企業においては研修や講習などの従業員教育をオンライン化する潮流が加速しており、LMS(学習管理システム)を導入したeラーニング学習は必須ともいえます。
本記事では、LMSの基本知識から、主な機能や導入に関するメリットと準備の工程までを詳しく解説します。
LMS導入を検討されている企業様にとって、システムの理解と具体的な活用法の参考になる内容になっています。
【CONTENTS】
1.LMSとは
LMSは学習管理システム、eラーニングシステムとも呼ばれます。
オンラインでの学習方法であるeラーニングにおいて非常に重要な役割を果たすシステムであり、その品質が従業員教育の質にも大きく影響するものです。
まずは、その概要や企業における重要性など、基本知識について解説します。
LMS(Learning Management System)の概要
LMSは「Learning Management System」の略称であり、eラーニング教材の配信や成績評価などを一元管理するプラットフォームを指します。
主に企業での従業員教育や教育機関で利用されており、テキスト教材や画像、動画などさまざまな形式のコンテンツに対応し、多様化する学びをサポートします。
その特徴は、教材の配信や管理、テストの実施とフィードバック、学習者の進捗確認などあらゆる機能を搭載している点です。
これらの機能により、企業の研修に関わる業務は大幅に軽減します。
従来の集合研修では、時間や場所の制約、コストの負担、従業員の理解度の確認やフィードバックの難しさなど、多くの課題がありました。
新入社員教育などの単発的な研修だけでなく、情報セキュリティやコンプライアンスなど、従業員が継続的に身に付けるべき知識も増えている現在、多くの研修の運営に難しさを感じている担当者様も多いのではないでしょうか。
LMSを活用したeラーニングによる研修であれば、従業員は時間や場所を気にせずに学習に取り組めます。
管理側も、研修開催のためのスケジュール調整や場所の確保などの業務は必要ありません。
また、従業員の進捗状況確認やフィードバックもシステム内で行えます。
LMSの活用により、従来の対面研修や紙ベースの教材での学習と比較して、組織全体での学習活動が大幅に効率化されます。
LMSとeラーニングの違い
LMSとeラーニングは混同されがちですが、実際には異なる役割と機能を持っています。
その違いを確認しておきましょう。
まず、eラーニングはインターネット環境を用いて管理者が教材を配信し、受講者もオンラインで学ぶという学習の手法を指します。
また、教材やテストなどのコンテンツ自体もeラーニングと呼ばれます。
LMSは、それらeラーニングを配信、管理、記録するための学習管理システムです。
画像や動画などのコンテンツに対応し、テストやクイズなど受講者の理解度を測定する機能やコミュニケーション機能を搭載したシステム全体を指します。
つまり、LMSはeラーニングを実施するにあたって欠かせないものであり、eラーニングの運用を支える基盤といえます。
企業におけるLMSの重要性
LMSを導入して従業員教育を行うことにより、企業においては研修の効率化、コスト削減、組織全体のスキルアップなどが期待できます。
特に、組織全体のスキルアップは業績にも影響してくるため、システム導入による効果の中でも、企業の成長に大きく関わる部分です。
LMSの多様な機能は、単純に研修の効率化だけを目指したものではありません。
企業が研修を行う本来の目的である「従業員が学びを深め、スキルを身に付けること」を、より高い品質で行い、さらに最大の効果が発揮できるようサポートします。
具体的には、学習者の知識定着やモチベーション維持への工夫が特徴的です。
画像や動画も採用した品質の高い教材、テストや訓練などの実践的な学習により、従業員に高い水準の学習を提供します。
また、学習状況が可視化されるため「やるべきこと」として認識され、学習意欲をかき立てます。
結果的に受講率や学習効果の向上につながり、従業員の業務上のスキルアップや一社会人としての成熟に寄与するでしょう。
LMSが企業にもたらす効果は大きく、それは企業の成長に欠かせないものでもあります。
企業の将来の展望を考えた際に、LMSは重要な役割を果たす存在といえるでしょう。
2.LMSの主な機能
LMSには、企業の研修をサポートするさまざまな機能が備わっています。
高い性能で学習者と管理者の双方を支援し、スムーズな研修管理を可能にします。
ここからは、LMSの主な機能について確認していきましょう。
コース管理機能
コース管理機能は、コースの作成・編集・配信などを一元管理する機能です。
管理者は教材を登録し、所属や役職などの条件を設定してコースを割り当てることが可能です。
カテゴリ分けや公開設定、コースの有効期限管理なども柔軟に対応でき、多様な研修ニーズに応えます。
コースにはステップアップの設定ができ、例えば「初級編を受講しないと中級編に進めない」「中級編のテストの正答率が〇%以上の受講者のみ、上級編に進める」など、細かな条件付与も可能です。
学習の難易度や従業員の勤務年数や役職、さまざまな条件に応じて段階的なコースを提供できるため、必要な知識を確実に身に付けることができます。
また、i-netschool(アイネットスクール)のLearningTrackerでは、研修の管理者とは別に部長や課長などの各部署の管理者にも管理権限を付与できます。
講座管理や教材管理、ユーザー管理など、カテゴリ毎に管理権限の有無を選択できるため、自社に合った管理体制で研修の運営ができます。
学習進捗の追跡
企業研修を行うにあたり、「従業員がどのくらい学習を進めているか」は、管理側で確認しておきたい事項の一つです。
しかし、従来の研修スタイルでは従業員一人ひとりに口頭やメールで確認したり、共有ツールに情報を入力したりと、手間がかかり、正確に把握することが難しい状況でした。
学習進捗の追跡機能では、学習状況がリアルタイムで反映されるので、管理者は受講者がどのコースをどれくらい進めているか、テストの合否、どこまで学習が完了しているかを一目で確認できます。
個人、及び全体の進捗率や学習時間、未受講者のピックアップなども簡単にできるため、管理者は適切なフォローアップが可能です。
未受講者に対してはリマインドメールや通知を送信する機能もあり、研修の受講忘れを防ぎます。
従業員数の多い企業でも研修が滞りなく進められ、教育の均一化が図れます。
i-netschool(アイネットスクール)では、充実した学習進捗管理機能を搭載したシステム、LearningTrackerを提供しています。
学習状況やレポートをリアルタイムで確認することができます。くわえて、学習の成績や回答結果はCSVで保存することができるので、各部署のフォーマットに合わせるなど、汎用性が高く、あらゆるシステムで扱えます。
テストと評価機能
テストや評価機能は学習の理解度や定着度を測るための機能であり、一般的なテストやアンケート、レポートなど多様な形式に対応しています。
さらに柔軟なカスタマイズが可能で、テスト形式であれば択一問題や記述問題、穴埋め問題など多様な設問形式が設定でき、理解度確認の精度を高めます。
「問題をランダムに表示させる」「正答率が〇%以下の場合は再テスト」などの詳細な条件設定も可能です。
テスト結果は自動採点されて受講者別に記録されるため、従来のような手作業での採点や記録は必要なく、管理者の負担が大幅に軽減します。
LMSの成績管理により全体的な傾向や個人の弱点などが可視化されるため、研修の効果測定や学習内容、eラーニング教材の改善にも役立ち、研修の質の向上にもつながります。
コミュニケーションツール
学習をより効果的にするため、受講者同士や管理者とのコミュニケーションを促進する機能も搭載されています。
掲示板やチャットなどのコミュニティ機能を搭載しているLMSでは、受講者はいつでも質問や意見を共有できます。
管理者は受講者へ迅速に対応できるため、学習の質の向上に役立つでしょう。
管理者と受講者のコミュニケーションがスムーズに行われることは、受講者のモチベーション維持にもつながり、eラーニング学習の効果を最大化するためにも重要です。
管理者にとっても、スムーズな研修管理において重視すべき要素の一つです。
i-netschool(アイネットスクール)のLearningTrackerでは、受講者への通知メールの署名や自動挿入の有無が選択できるようになり、利便性がアップしました。
フォローメールのユーザインターフェースも改善され、使いやすさと効率性が向上しています。
レポートと分析機能
レポートや分析機能が搭載され、これにより組織全体の研修効果を可視化できます。受講者の進捗率やテストの得点率、受講完了率などをグラフや表で表示し、傾向の分析や課題の抽出が可能になりました。
従来の研修スタイルやエクセル管理では、従業員の成績を記録、集計し、さらに専用ソフトに情報を入力するなど、データ分析には多大な労力と時間が必要な一方で、LMSの分析機能では、他のツールやソフトを使わなくても自動で詳細な分析が可能です。
eラーニングの学習データを基に研修内容や教材の改善点を見つけ、より効果的な研修設計につなげることができます。
3.LMSを導入するメリット

LMS導入は、企業における研修や従業員教育のあり方を大きく変え、さまざまなメリットをもたらします。
ここからは、システムを導入するメリットについて確認していきましょう。
学習の効率的な管理
最大のメリットとして、企業における学習や研修管理の効率化が挙げられます。
従来の研修では、決められた日時に研修を受けるために業務を調整したり、研修会場まで移動したりと、受講する従業員の負担も大きいものでした。
LMSによるeラーニング研修であれば、業務のスキマ時間や移動時間など、従業員の都合の良いタイミングでどこでも学習ができるようになり、従業員は研修の有無に左右されず本来の業務に注力できます。
対象者のスケジュール調整や場所の確保など、今まで管理者の手を煩わせていた業務も大幅に軽減されるでしょう。また、学習データは自動的に蓄積されるため、手作業での集計や管理が不要となり、業務効率も向上します。
コストの削減
コストの削減も、LMS導入のメリットの一つです。
例えば、従来の集合研修では会場費や交通費、講師の派遣費用の他、テキストの印刷費用や場合によっては宿泊費なども必要でした。
eラーニングであれば、これらの費用を抑えながら従業員に均一な研修を提供できます。
特に全国に拠点がある企業などでは、大幅なコストカットが可能になるでしょう。
また、教材の更新や追加もオンラインで完結するため、変更箇所を印刷したり、差し替えたりする必要もありません。
新たなコースの作成や既存コースの変更も、コストをかけずに行えます。
一度作成した教材は繰り返し利用できるので、長期的なコスト削減も期待できるでしょう。
パーソナライズされた学習の提供
受講者の学習状況や理解度に合わせた最適な学習環境を提供できる点も、大きなメリットです。
従業員のスキル向上を目指して研修を行ったとしても、受講者の理解度に差があるのであれば、目的は達成されたとはいえません。
LMSの活用によって受講者の進捗状況やテストの正答率を確認することで、個々のスキルやニーズに合わせた研修設計ができます。
これにより、受講者の習熟度に応じたきめ細かな学習支援が可能になり、教育の品質向上と均一化が実現します。
学習効果の分析と改善
LMSは、学習データの記録と分析により、研修の効果測定や改善にも活用できます。
企業を取り巻く環境や、業務の内容、従業員に求められる知識やリテラシーは常に変化しています。
変化の激しい時代において、企業を成長に導くためには、研修や学習による従業員の育成が不可欠であり、さらに、その学習の質も向上させる必要があります。
学習効果の分析機能によって受講者の学習データを分析し、正確な研修の効果測定と研修内容や教材の改善が可能になります。
より効果的な研修設計と継続的な品質向上が実現し、常に高い水準の学習を提供できるでしょう。
LMSを活用したeラーニングの導入メリットや成功のポイントについて詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。
>>「eラーニング導入を成功させるポイントは?導入前~導入後まで徹底解説」
4.LMSの種類
LMSは、運用形態や用途によって、いくつかに分類されます。
システム導入による効果を最大化するには、自社の目的に合ったLMSを選択することが重要です。
ここでは、LMSの種類について解説します。
クラウドベースとオンプレミス

まずは、運用形態による分類です。
LMSは、主にクラウドベースとオンプレミスに分けられます。
クラウドベースは、サービス提供会社の管理するクラウド上のシステムにアクセスして利用する形式の学習管理システムです。
既存のシステムを使うため新たな開発費が不要で、費用も比較的安価です。
現在、LMSの多くがクラウドベースで提供されており、導入に必要な準備期間も短く、選択肢も豊富です。
オンプレミスは、自社のサーバーに独自のシステムを構築する形式の学習管理システムです。
自社のネットワーク内でのみ利用できるためセキュリティ性が高いのが利点ですが、システム構築に多くの費用と時間を要します。
また、導入後はシステムのメンテナンスも必要になるため、専門の人員の配置が不可欠です。
統合型と特化型
LMSは、システムの有する機能の違いにより、統合型と特化型に分類されます。
統合型は、幅広い業種や用途に対応できる汎用的なeラーニングシステムです。
eラーニングによる学習、成績管理、評価機能など、前述したような機能の多くが搭載されており、研修業務が一元管理できる仕様です。
特化型は、eラーニング学習のみ、動画視聴のみ、といった特定の学習領域に特化しています。
機能は厳選されておりカスタマイズ性が低いですが、安価で導入できる点と使い方が簡単である点がメリットです。
LMS(eラーニングシステム)の構築について詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。
>>eラーニングシステム(LMS)を構築する方法は?成功のポイントも解説」
LMSを導入する準備と注意点
LMSの導入を成功させるには、単にシステムを導入するだけでなく、事前の準備と運用開始後のサポート体制について十分に検討する必要があります。
導入の大まかな流れは、次の通りです。
- 1. 導入目的の明確化
- 2. LMSの情報収集
- 3. 目的に応じたLMSの選定
- 4. 導入後のサポート体制の検討
それぞれの工程において、必要な作業と注意点を確認しておきましょう。
1. 導入目的の明確化
まずは、導入目的を明確化することが最優先です。
目的が曖昧である場合、システムの選定基準が不明瞭になり、自社に合ったLMSの導入ができない可能性があります。
導入後の運用方針にも影響し、システムの活用によって期待される効果の最大化が望めません。
LMSを導入する目的や目標とする効果を明確にし、組織全体で共有しましょう。
2. LMSの情報収集
導入目的を明確にしたら、自社の目的を達成するために情報収集を行います。
例えば、研修の効率化が目的であれば管理機能に長けたシステムが理想的です。
多様な知識習得を目指すのであれば、学習コースが豊富なシステムを、自社オリジナルの教材を使いたいならカスタマイズ性の高いシステムがおすすめです。
3. 目的に応じたLMSの選定
多くのシステムの中から、自社の課題解決と目的達成に最も効果的なLMSを選定します。
システムの操作性や効果測定機能、学習コースの種類などを確認し、総合的に判断します。
このときに注意すべき点は、管理者と受講者、どちら側のフローも確認することです。
一方のメリットを重視したシステムでは、スムーズな研修運営は実現しません。
無料でデモ体験を提供しているサービスも多いため、実際に試してみるのも良いでしょう。
4. 導入後のサポート体制の検討
LMSは、導入すれば終了ではありません。
システム導入後の管理体制についても、十分な検討が必要です。
LMS導入によって、自社の研修運営や学習スタイルは大きく変化することになります。
従来の研修業務と異なる作業も必要になるため、管理体制について組織全体で方針を定めていくことが大切です。

i-netschool(アイネットスクール)では、システム導入後の運用支援も行っております。
システムやコースの登録・更新代行や各種メール送信など、スムーズな運用のためのサポート体制が整っています。
5.まとめ
LMSは、企業における研修管理に関する多様な機能を備えており、各種研修の効率化や組織全体のスキルアップに大きく貢献します。
自社にあったシステムを導入し、従業員教育の向上を目指しましょう。
i-netschool(アイネットスクール)では、企業の課題解決に役立つLearningTrackerを提供しています。
無料でデモ体験も可能ですので、お気軽にご相談ください。
i-netschoolはeラーニング事業歴20年以上。これまでのノウハウをもとに、eラーニングに関するお役立ち情報を発信しています。