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2024.02.27

システム

eラーニング導入を成功させるポイントは?導入前~導入後まで徹底解説

eラーニングとは、インターネットを利用することで、いつでもどこでも人材教育や社員研修を行える仕組みとして、近年注目を集めています。
しかし、eラーニングはただ導入するだけでなく、各企業にあったシステムを選ばなければ、「導入してもあまり活用できなかった…」ということになりかねません。
今回の記事では、eラーニングの導入前から導入後まで以下の点を詳しく解説します。

eラーニングの導入目的や費用相場などをこちらの記事で解説しています。
>>eラーニングとは?システム選び~教材制作まで徹底解説!

1.eラーニングを導入するメリットは?


eラーニングを導入するメリット

eラーニングを導入するメリットは、学習する立場の社員や人材側と、管理する立場の企業や運用者側のメリットが異なります。
学習者側のメリットは自由な時間や場所で学習ができる点、企業側のメリットは集合研修などに比べてコストを抑えられる点などが挙げられます。それでは、それぞれのメリットをより詳しく解説します。

学習者側のメリット

eラーニングを導入することによる学習者側のメリットは、以下の3点が挙げられます。

  • 〇 学習する場所や時間を自由に選べる
  • 〇 講師の質に左右されず均一な質の教育を受けられる
  • 〇 自由に復習することができる

eラーニングを利用する学習者側にとっての最大のメリットは、場所や時間に捉われずにどこでも学習ができる点です。パソコンやタブレットだけでなく、スマートフォンでも受講できるタイプのeラーニングであれば、通勤中や移動時間を利用して気軽に学習できます。
また、集合型の研修などでは同じ内容を1度しか聞くことができませんが、eラーニングであれば苦手な箇所だけ集中して何度も学習を行うなど、ご自身に合わせた学習が可能です。

企業側(管理者)のメリット

eラーニングを導入することによる企業や運用者側のメリットは以下の3点が挙げられます。

  • 〇 集合研修に比べて運営の準備・時間を削減できる
  • 〇 研修を行うための場所や時間の調整が不要になる
  • 〇 学習進捗の管理が容易になる

eラーニングを導入し、運用を開始するまではひと手間かかりますが、導入後は社員の入社時も受講対象者の登録をするだけで、簡単に研修を受けさせることができます。
また、集合研修に比べて準備にかかる項数が減り、研修を行うための場所や時間を調整したり、講師を探す必要がなくなるため、管理者側の負担を大幅に削減できます。
カスタマイズできるeラーニングシステムを選べば、適性検査やスキル診断などをシステムに組み込むこともでき、人事評価として活用することも可能です。


2.eラーニングを導入するデメリットは?

eラーニングを導入するデメリット

eラーニングを導入する学習者側と企業側のメリットについてご紹介しましたが、続いてデメリットをご紹介します。
eラーニングを導入する学習側のデメリットは、実践的な技術が身に付かない点、企業や管理者側のデメリットは教材作成に手間がかかる点です。
それぞれのデメリットと対策について解説します。

学習者側のデメリット

eラーニングを導入することによる学習者側のデメリットは、以下の3点が挙げられます。

  • △ 実践的な技術を身に付けることができない
  • △ モチベーションを保ちづらい
  • △ インターネット回線が必要

eラーニングは基本的にひとりで学習を行うため、ロールプレイングなど実践を伴う研修ができず、実務的な内容を身に付けることができません。
ロールプレイングなどの実践的な研修が必要なものは時間を別途設ける必要がありま

また、ひとり学習のため「ついつい怠けてしまう」「モチベーションを維持することが難しい」など、個人によってはやる気が起こらないといった問題点もあります。
対策として、アニメーションやクイズを交えた飽きにくい教材を使用する、テストと組み合わせるなどの工夫をすることで、eラーニング学習をスムーズに進めることができます。

インターネット回線が必要という点については、移動中などにスマホで学習を行うとデータ通信を使うことになり、通信速度の制限等が気になる方には不向きですが、職場や家などの固定回線がある場所にて学習を行うことで解決できます。

企業側(管理者)のデメリット

eラーニングを導入することによる企業や管理者側のデメリットは、以下の3点が挙げられます。

  • △ 教材の作成に手間がかかる
  • △ 管理する側にもITリテラシーが必要になる
  • △ 学習者の受講状況や理解度に応じてフォローが必要になる

eラーニングの運用が始まってしまえば、情報の更新や採点・集計などの作業以外はそこまで手間はかかりませんが、運用開始する際はまず教材を準備しなければなりません。手間がかかる工程ですが、eラーニングサービスによっては研修講座を提供していたり、教材作成ツールが搭載されている、もしくは作成をサポートしてくれるところもあります。

また、管理運用する側にも、適度なITリテラシーがないと運用できません。ただし、初期設定やITリテラシーの点では、運用管理者向けの研修やシステムの保守契約が可能なeラーニングであれば、負担を軽減できます。
eラーニングを運用していく中で、学習者の理解度に応じて個別のフォローが必要となる場合があります。

理解度の把握については、課題レポートやテスト、アンケートをeラーニングシステムに組み込むことで、一元管理が可能となります。 個別のフォローが難しい場合は、採点した後、基準に満たない学習者に向けて、課題レポートの再提出が必要な設定をすることで、理解度を深めさせるという方法もあります。


3.eラーニングの導入費用は?

eラーニングを導入し運用するための費用は、選択するシステムによって異なります。

サービス提供会社が構築した学習システムをクラウド上で利用する『クラウド型』であれば 、月額5~20万ぐらいが相場です。
別途初期費用がかかるケースもありますが、1からシステムを構築する必要がないため、比較的安く抑えられるでしょう。

パッケージ化されたシステムを導入して、自社の専用サーバーで管理する『オンプレミス型』であれば、最初のパッケージ購入に100~300万ほどかかります。
またパッケージ購入以外にも、インフラ整備などの関連費用が必要になります。クラウド型のように定額のランニングコストはかかりませんが、初期費用は高くなる傾向があります。

eラーニングの導入費用については、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>eラーニング導入の費用相場は?導入のポイントも併せて解説


4.eラーニング導入の流れ

eラーニング導入までの流れ

ここからは、eラーニングを実際に導入する際の流れを解説します。

①情報収集をする

eラーニングのシステムを開発している会社は多数あります。 まずはどのようなeラーニングがあるのかを調べ、判断の基準となる以下の情報を調べましょう。

  • ☑ eラーニングシステム(LMS)の機能
  • ☑ システムの利用方法
  • ☑ 学習コンテンツの有無とその内容
  • ☑ カスタマイズの可否
  • ☑ 導入や運用にかかる費用
  • ☑ 導入時や運用中のサポート体制

たくさんあるeラーニングの中から上記のポイントを確認し、こちらが求めている機能やサービスが含まれているものに絞ります。
コンテンツやLMSの機能のほか、システムの利用方法は運用をする上で大きな違いになるため、しっかり中身を理解する必要があります。 

導入費用の内容で少し触れましたが、eラーニングのシステムの構築方法には、大きく分けて【クラウド型】と【オンプレミス型】があります。

【クラウド型】の場合はLMSを置くサーバーが外部にあり、インターネットを通じて利用でき、サーバーの保守管理も業者が代行してくれる場合が多いです。
オンプレミス型】の場合はLMSを置くサーバーを導入企業側で用意し、保守管理を行う必要があります。

クラウド型の方が低コストでシステム構築などの手間をかけずに導入できる点から、近年はクラウド型の方が人気ではありますが、どちらの利用が合っているのかは企業の情報セキュリティ担当者と確認して検討しましょう。

オンプレミス・クラウド型の詳細は以下の記事を参考にしてください。
>>eラーニングシステム「オンプレミス型」とは?クラウド型との違いなども解説
>>eラーニングシステム「クラウド型」とは?おすすめ5選もご紹介!

②サービス(業者)の選定

情報収集を終えたら、続いては実際の導入に向けて、サービスの選定を行います。
サービスを選ぶときは、管理者目線での使いやすさだけでなく、学習者側の使いやすさも考慮して選ぶことがeラーニング導入を成功させるための重要なポイントです。
使いづらいシステムを選んでしまうと学習者の意欲の低下につながり、導入してもあまり効果が得られないという事態を引き起こしかねません。
そういったトラブルを回避するために、以下の点を中心にチェックするようにしましょう。

  • ☑ 見やすいレイアウト/デザインになっているか
  • ☑ 操作方法がわかりやすいか
  • ☑ 画面の遷移はスムーズか
  • ☑ 分かりやすい学習コンテンツか

上記の内容を確認し、サポート体制や費用などと合わせて総合的に判断してからサービスを選びます。
ほとんどのサービスがトライアル期間を設けていますので、実際に使いやすさや機能を試してみましょう。

③契約から導入準備

導入するeラーニングが決まったら契約を行い、導入準備をします。 先ほどお伝えしたように、eラーニングには【クラウド型】と【オンプレミス型】の2種類があります。

【クラウド型】の場合はインターネットを通じてeラーニングシステムを運用するためインターネット回線やパソコンやタブレットなどのデバイス、そして学習コンテンツを準備するだけです。
【オンプレミス型】の場合は、クラウド型で必要な準備とあわせて、自社でサーバーが必要になります。

講座の各種設定や教材ファイルのアップロードの方法や処理に不安がある場合(特にeラーニングを初めて導入する企業)は、運用管理者向けの導入研修や電話やメールサポートがある業者を選んでおくと安心です。

④運用開始

講座の設定や教材のアップロードを行い、動作確認を済ませたら、いよいよ運用開始です!
運用開始後も、受講者や講座のデータ修正や採点など、管理者側でも操作が必要になります。「運用後もサービスを利用して手間を省きたい」と思っている方は、クラウド型で運用業務サービスも付帯しているeラーニング業者を選ぶとよいでしょう。 


5.eラーニングの導入を成功させるポイント

eラーニングの導入を成功させるためには、いくつかのポイントをおさえておく必要があります。
eラーニングの導入前と導入後で抑えるポイントをわけていますので、確認しておきましょう。

ラーニング導入を成功させるポイント

それぞれ詳しく解説していきます。

導入前のポイント

eラーニングを導入する前に、以下の点を明確にして整備することで、eラーニングの導入を成功させることにつながります。

学習の対象者を設定する

例えば、入社したての社員と入社3年目の社員では、必要な学習内容が異なります。
適切かつ効果的にeラーニングを活用するため、学習内容と対象者を明確にしましょう。全社向けと階層別や雇用形態別に分かれる場合は、どのような内容を実施したいのか事前に検討しておくことをおすすめします。
明確にしておくことで、その後のユーザーと講座の紐づけが容易になります。 

導入目的を明確にする

eラーニングを導入して終わりにならないよう、きちんと目的を明確しておきましょう。

  • ☑ 導入する目的は何なのか
  • ☑ eラーニングの導入によってどのような効果を望んでいるか
  • ☑ eラーニングの成果や評価をどのように活用するか など

これらを明確にしておくことで、学習設計や運用に悩んだ時の指針にもなるでしょう。

必要な機能を明確にする

「学習テストの機能を使いたい」、「課題提出を行うレポート機能を使いたい」など、企業によって必要な機能はさまざまです。
導入前にこちら側で必要な機能を明確に絞ることで、不要な機能の搭載を避けることができます。 こうすることで、多機能すぎて必要な機能を探すのに手間取ったり、導入予算がオーバーしすぎるなどといったトラブルを避けられます。

学習コンテンツを具体化する

事前に学習コンテンツを具体化しておくことによって、eラーニングシステムを選ぶ際の指針になります。
eラーニングの教材導入においては、以下のような3パターンがあります。

  • ①既成のeラーニング教材を利用する
  • ②既成のeラーニング教材をカスタマイズする
  • ③オーダメイドで教材を作る

③のオーダーメイドは各企業に適切な教材を作れますが、時間や費用がかかるといったデメリットもあります。 そのため、導入前に学習コンテンツを事前に話し合っておくことで、「この部分を既成のeラーニング教材にカスタマイズするだけでコンテンツを十分に確保できそう」など、教材選択の判断基準を設けることができます。

受講のルールや仕組みを整える

eラーニングの受講ルールや仕組みを導入前に明確にすることで、必要な機能やカスタマイズが明確になり、また導入後のトラブルを避けることができます。
例)eラーニング学習ができる環境をどのように設けるか、学習は就業中なのか時間外に補助的に利用するのか など


導入後のポイント

eラーニング導入前に大切なポイントをご紹介しました。続いて、eラーニング導入後に気をつけるべきポイントを詳しくご紹介します。

学習の目標を立てる

eラーニングを導入し学習を進める上で、目指す目標を設定し、学習者にもしっかり共有することが重要です。
eラーニングは個々の学習意欲によって学習の習得状況にバラつきが起こること、そしてモチベーションが低下する学習者が出る可能性もあります。
そこで、学習における目標を明確にし、全員で同じ目標を目指すことで一体感を生み出し、全体的な知識向上を目指すことができます。

学習のタイミングを設定する

「空いた時間に学習をするように」と、学習のタイミングを個人に委ねてしまうと、受講者の学習スピードや知識レベルに差が出る可能性があります。
そこで、就業時間内などにeラーニングを使った学習時間を一定時間設けることで、学習スピードや理解度のバラつきを安定させることが可能になります。

学習者の習熟度に合わせてフォローアップする

学習の目標を共有したり、学習のタイミングを就業時間内に設定しても、一部の受講者に習熟度の遅れが出る恐れがあります。
そういった場合は、eラーニングの教材の内容を個別で解説したり、個別のテストを実施する必要があります。
管理者は、eラーニングのテスト結果やレポート内容を確認することで、学習速度が遅れている受講者がいないかを管理、フォローできる流れを作りましょう。


6.eラーニングの導入事例

eラーニングシステムを活用した学習サイトの構築

導入規模

20,000人

構築方法

クラウド型

導入の目的

・授業の実施や課題提出のオンライン化

・既存の学籍管理システムとの連携

i-netschoolの提供する「Learning Tracker」をベースに、通信制高校の学習サイトを構築。

受講者のレベルやペースに合わせて学習を進められるシステムの完備をし、学習サイトを通じていつでも学習に取り組めるようになりました。
また、学習管理機能により、先生や保護者も学習進捗を把握し、フォローしやすい仕組み環境整えています。

さらに、安否確認や電子図書館といったシステムと連携させ、利便性の向上にもつながっています。既存の学籍管理システムとの連携も実現させたことで、管理者の運用業務が軽減されました。

>>事例の詳細はこちら


7.まとめ

eラーニングの導入前から導入後まで、成功させるために必要な情報をまとめてお伝えしてきました。
eラーニングは様々な種類があります。そのため、企業に必要な機能や学習コンテンツの内容、必要なサポート体制など、様々な観点でシステムを比較し、導入検討していく必要があります。
eラーニングを導入する前に必要な機能や求める効果、運用に必要なサポートなどを明確にし、自社に合ったeラーニングを選んでくださいね。

i-netschoolでは、シンプルで誰でも使いやすいeラーニングシステム『Learning Tracker』を提供しています。
無料トライアルも可能ですので、eラーニングの導入を検討されている方はお気軽にご相談ください!

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この記事を書いた人
i-netschoolロゴ
i-netschool 編集担当

i-netschoolはeラーニング事業歴20年以上。これまでのノウハウをもとに、eラーニングに関するお役立ち情報を発信しています。

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