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コラム
eラーニングの作成方法は?教材作成の流れやポイントを解説!
eラーニングを自社に導入しようと決めた後は、導入するシステムの選定や自社に合った教材を作成することになります。
せっかくeラーニングを導入するのであれば、従業員にとって理解しやすく効率的に学習を進められる教材を活用したいところです。
eラーニングコース(既存コンテンツ)を提供しているサービスもありますが、企業ごとに必要となる学習内容は異なるため、企業が独自の教材を作成するケースも多いです。
今回は、eラーニングの教材を作成・配信したい方に向けて、制作の作り方やポイントを解説していきます。
1.eラーニング教材を作成する流れ
ここではeラーニング教材を作成する流れをご紹介します。
①目的と対象者を設定する
②教材の設計を考える
③学習コンテンツを作成する
④学習を実施する
⑤学習内容を評価する
①設定
目的を設定する
目的を設定にすることで、「どのようなeラーニング教材を作成すればよいか?」といった方向性が定まっていきます。
目的を決める際の具体例としては、以下のような内容が挙げられます。
・解決したい課題
・課題の発生原因(スキル不足や業務フローの問題など)
・具体的な解決策
目的をはじめに明確にしておくことで、「eラーニングを導入し運用を始めたけど、期待していた効果が得られなかった」という事案を防げます。
対象者を設定する
2つめに設定するのは、eラーニングシステムを使用する対象者です。
設定した目的を達成するために、「どの対象に向けたコンテンツなのか?」「誰に受講させるのか?」を決めておく必要があります。
例えば、新入社員と中堅社員では必要な研修内容は異なります。
新入社員に中堅社員向けの研修を受講させた場合、内容が難しく実にならないケースであったり、反対に中堅社員に新入社員向けの研修を受講させても復習にしかならず、目的達成が難しくなります。
そのため、教材作成の前に対象者を設定し、それぞれの課題にあったコンテンツを作成することが必要です。
具体例として、以下のように従業員を区分分けして、それぞれに合わせたコンテンツを作成するケースも多いです。
- ・全従業員共通
- ・階層別(管理職、経営陣、新入社員など)
- ・担当部門別(営業部、経理部、マーケティング部など)
使用するeラーニングシステムによっては、所属部門や階層別に受講講座を細かく設定できるものもあります。
従業員数が多いため、それぞれ個別のコンテンツを受講させたい場合などは、柔軟なユーザー管理ができるものを選ぶとよいでしょう。
②設計
目的と対象者が決まった後は、具体的にどのような教材を作成するのかを設計していきます。
教材作成をはじめる前に、必要な知識や教材に盛り込みたい細かな情報なども調査してまとめておくとよいでしょう。
こうすることで、他の担当者との共有もスムーズに行えるだけでなく、教材作成を業者に依頼する場合にも認識の相違が起きづらくなるというメリットがあります。
そして、設計書を作成した後は学習コンテンツの構成を考えていきます。 学習のゴールに合わせて、必要となる学習順序を決めることで、学習コンテンツの骨組みが出来上がります。
③作成
教材の設計が完成したら、続いては学習コンテンツを作成します。
導入するeラーニングシステムによっては使用できる教材の種類が異なりますが、学習する内容ごとにアニメーションやケーススタディなどのシュミレーションを用いて、わかりやすい教材を作成しましょう。
「どのような内容を盛り込めばいいのか?」
「学習到達地点がわかるようにするには?」
など、学習コンテンツの作成がeラーニング導入担当者様にとって最も悩まれる段階と言われています。
そこで、教材作成サポートが可能なeラーニング提供会社であれば、以下のような点でアドバイスやサポートをしてくれます。
- ・教材の作成方法
- ・使用する教材の種類
- ・学習効果の高い教材作成の方法
- ・動画コンテンツの撮影
- ・変更や更新作業がしやすいコンテンツ作成
アドバイスやサポートを受ける際、ステップ2で作成した設計書や構成をeラーニング提供会社に共有することで、情報共有をスムーズにできます。
④実施
教材が完成したら、いよいよ作成した学習コンテンツを使って研修を実施します。
ただし、「学習コンテンツの作成や研修を実施すれば、eラーニング導入担当者としての仕事は完了」というわけではありません。
次の段階である『評価』に向けて、対象者にeラーニングシステムで学習した結果となるテストやレポート、そして使用感の感想を聞き取るためのアンケートなどを実施しましょう。
⑤評価
eラーニングの学習コンテンツは1度で最適なものが作れるわけではありません。
「コンテンツを作成して検収を実施」→「その後改善と見直し」→「再度研修の実施」このような流れを何度か繰り返すことで、学習効果の高いeラーニング教材となっていきます。
実際に学習コンテンツを使用した従業員の感想や意見を積極的に集め、よりよいコンテンツになるよう、改善を続ける必要があります。そのため、一定期間eラーニングシステムを運用した後は、評価を行います。
- ・eラーニング学習の目的やゴールは達成できているか
- ・研修を受けた従業員の知識やスキルは向上しているか
上記の内容と併せて、受講者から集めた意見やアンケート結果を参考にしながら評価をまとめます。
評価をまとめた後、すでに作成した学習コンテンツの修正や追加コンテンツの作成などを行い、ステップ4の実施に戻ります。
ラーニングシステムは1度の作成で完成させるのではなく、より制度を上げるため、作成から実施までのトライアンドエラーが必要となります。そのため、eラーニングシステムを選ぶ際は、運用開始後のサポート体制も事前に確認しておくとよいでしょう。
2.eラーニング教材の作り方
eラーニングの教材を作成する方法としては 以下の3つの方法があります。
自社のリソースや作りたい教材の仕様にあわせて、選択すると良いでしょう。
- ・自社でコンテンツを作成する
- ・eラーニング作成ツールを利用する
- ・eラーニングの専門業者に外注する
それでは、具体的な教材作成の方法を解説していきます。
①目的と対象者を再確認する
学習目的と対象者を再確認します。
具体的な例をご紹介します。
例で挙げたケースの場合、対象者は若手社員で導入目的は情報管理やコンプライアンス意識の向上です。
もし、目的や対象者の認識にずれが生じてしまうと、この後の設計書作成やコンテンツ作成の内容も合わなくなってしまいます。後々、修正するための費用や時間を要してしまうため、事前にしっかり設定しておきましょう。
また、認識のずれを防ぐため、目的や対象者を教材作成に関わる関係者(他の担当者や外注業者)にも共有するようにしましょう。
②学習内容を決め、設計書を作る
目的や対象者を再確認した後は、学習内容を決め、設計書やコンテンツの構成を作成します。
設計する際は、以下の項目が記載された設計書を作ると、教材を作成する際にスムーズに進めることができます。
- ・教材名
- ・学習の目的
- ・学習する対象者
- ・学習のゴール
- ・教材の構成
- ・合格ライン
- ・修了後受ける資格試験(※必要な場合)
- ・学習想定時間
可能な範囲で上記の内容を書き出した後は、eラーニングの目次と骨子を作成しましょう。
eラーニング作成における目次と骨子の作成とは、教材の構造や学習範囲、学習の幅を示すものになります。
学習目的や学習目標を的確に反映した目次と骨子を作成することは、学習効果が高い教材の作成につながります。
目次と骨子を作成する流れは以下の通りです。
- 1.学習項目の構造化を行う
- 2.学習目標をゴールに置き、目次に落とし込む
- 3.項目ごとに学習内容の要点をまとめて骨子を作る
目次と骨子は、eラーニングの完成度や良し悪しを左右する重要な要素です。 丁寧に作成を進めましょう。
③コンテンツを制作する
設計書や構成を作成したら、学習コンテンツを制作します。
一般的にeラーニングに使用できるコンテンツの種類は以下があります。
上記の様な教材の中から、必要な学習内容に合わせて、より効果的な学習ができるものを選択し、作成したコンテンツを構成に沿って組み合わせていきます。
そして、コンテンツを作成した後は以下のようなチェックを行いましょう。
- ・学習する対象者に合った文章になっているか?
- ・分かりづらい表現は使われていないか?
- ・文章の流れにおかしな点はないか?
- ・誤字脱字はないか?(校正ツールを使用すると効率アップ!)
コンテンツとして完成後に修正するよりも、作成する段階で修正する方が手間も費用もかかりません。上記の内容は、この作成段階でのチェック項目として、しっかり確認しておきましょう。
④品質調査をする
学習コンテンツが作成できた後は、品質調査を行うため教材としての完成度を確認します。
品質調査の際は、可能であればコンテンツ制作に関わっていない第三者やeラーニングで受講する従業員にも、実際にコンテンツを見たり問題を解いてもらうのがおすすめです。
開発側での品質確認の後は、受講者に教材を使用して実際に学習してもらう流れになります。
受講者へのヒアリング
テストやレポートの結果から受講者の習熟度を確認し、アンケートを実施できる場合は、使いやすさ、わかりやすさについて受講者たちから意見を募ります。
アンケートでは以下の点を確認しておくと、改善の際に参考にできます。
- ・システムの使いやすさ
- ・コンテンツのわかりやすさ
- ・わかりづらい、使いづらい場合の改善案
アンケートで集めた内容と、テストやレポートなどの結果を基にした受講生の習熟度を参考にしながら、構成の改善やコンテンツの修正を行います。
コンテンツ制作に携わった後のコンテンツ変更や追加作業であれば、スムーズに変更作業を進められるため、品質調査は担当者ならびに制作者を交えて行いましょう。
「改善箇所を見つけられない」、「改善方法がわからない」といった時のために、運用後もサポートを行ってくれるeラーニングシステム会社を選んでおくと安心です。
3.eラーニング教材を作成するときのポイント
eラーニング教材の作成の流れや教材の作り方について解説してきました。 ここからは、eラーニング教材を作成する際に気をつけるべきポイントをご紹介していきます。
分かりやすい教材(コンテンツ)にする
eラーニングを導入する目的は、その多くが受講者の知識向上やスキル向上を目指すという所になります。
その分野においての知識やスキルが少ない受講者が見ても理解しやすい、分かりやすい教材コンテンツを作成することで、目的となる受講者の知識やスキルの向上にもつながります。
【分かりやすい教材作成のために工夫できる点の具体例】
- ・文章の読みやすさ(完結にまとめる)
- ・適切にイラストや動画を使用する
- ・フローチャートなどを適切に使用する
- ・重要な箇所は色を変える 文章やデザインの美しさも意識する
- ・ケーススタディや再現VTRを取り入れる
- ・クイズを取り入れる など
そして、受講者が学習のゴールを明確に認識できるようにしておくこともポイントです。
例えば、コンテンツの始めに「このフェーズでは〇〇の知識を身に付けましょう!」などを記載し目指す所を分かりやすくします。
こうすることで、受講者の意欲や達成感をさらに高めることが可能です。
学習効果を高める工夫をする
eラーニングを作成する際、学習効果が高い教育コンテンツを作成することが重要です。
学習効果の高いコンテンツの特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- ・適切な長さのコンテンツである
- ・楽しみながら学べるよう工夫されている
- ・適度に達成感を得られる要素がある
コンテンツの長さ
コンテンツの長さについては、長すぎると集中力が続かず学習効率が落ちてしまう場合があります。
そのため、1つの学習内容でも適度に細切れにすることにより、学習効果を高めることができます。
楽しみながら学べる工夫
例えば、クイズ形式にして特典を他の受講者と競えるようにしてみたり、制限時間内に回答する必要がある設問を用意したり、ゲーム感覚で楽しめるようにするなど、学習者が楽しみながら学習できるようなコンテンツを用意します。
達成感を得られる工夫
人は成功体験を重ねることで自信を持ち、「もっとがんばろう」とやる気を出せるものです。 eラーニングの学習コンテンツにも最後に1つの課題ではなく、各章ごとに細かくテストを盛り込み、合格という達成感を得られるポイントなどを用意しておくことで、その後の学習を意欲的に取り組めるモチベーションを保つことができます。
配信や更新がしやすい
eラーニングで作成した学習コンテンツの内容は、作成した内容の情報が更新されたら、その都度内容を変更する必要があります。
変更が必要な例は、自社内のルール変更や法令変更があったりと、理由はさまざまです。
そのため、学習コンテンツを作成する際は、新コンテンツの配信や更新がしやすいようにしておくことで、後々の更新の手間を削減できます。配信や更新をしやすくするためのポイントとして抑えておきましょう。
- ・1つの学習内容をいくつか細切れにしてコンテンツ作成する
- ・コンテンツ制作に使用した音声ファイルや動画ファイルなどをまとめて管理する
- ・担当者全員で管理場所を共有する など
4.まとめ
eラーニングの作成方法について解説してきました。eラーニングは1度作ったら終了ではなく、その後も改修をしたり、情報が変更になった際は更新作業なども必要となり、運用にも時間や費用などを要します。
そのため、運用を自社だけで行うことが難しい場合は、教材制作のサポートも可能なeラーニング提供会社かどうか、事前に確認するとよいでしょう。
教材の種類や内容、教材の長さ、達成感を得られる要素を組み込むなどの工夫を凝らして、学習効果の高いeラーニング教材作りを目指しましょう。
「i-netschool」では、これまでに500コース以上の教育コンテンツを制作してきました。
これらの制作実績で培ったノウハウをもとに、お客さまのご要望をヒアリングしながら、学習効果の高い教材をご提案・制作いたします。
対応できる教材の種類も豊富にご用意していますので、まずはお気軽にご相談ください。
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