Column
Column
コラム
eラーニングシステム「オンプレミス型」とは?クラウド型との違いなども解説
企業の研修や教育現場など、昨今は様々な場所でeラーニングが活用されています。
eラーニングに利用されるシステムには、自社で管理ができるオンプレミス型と、サービス提供会社のシステムを利用するクラウド型があります。
近年クラウド型が主流になってきておりますが、
それぞれのシステムで特徴やメリットが異なるため、eラーニングを導入する目的や運用計画に合ったシステムを選択することが重要です。
【CONTENTS】
1.オンプレミス型eラーニングシステムとは?
オンプレミス型のeラーニングは、自社のサーバーに構築したシステムを利用して研修や講義を行う学習形態です。eラーニングを実施するためには、LMSといわれるeラーニングシステムが必要になります。
※LMS=「Learning Management System(ラーニング・マネジメント・システム)」の略語
このeラーニングシステムを専用サーバーに構築し、管理・運用も自社で行っていくのがオンプレミス型eラーニングです。
オンプレミス型eラーニングは、標準的な機能が搭載されたパッケージLMSを導入したうえで、機能や操作性をカスタマイズしていく形式が一般的です。
eラーニングシステムの概要やメリット、導入の流れなどについては、こちらで詳しく解説しています。
>>eラーニングとは?システム選び~教材制作まで徹底解説!
2.オンプレミス型とクラウド型の違いは?
eラーニングシステムには、オンプレミス型の他にクラウド型があります。ここでは、それぞれのシステムの特徴や違いを見ていきましょう。
オンプレミス型eラーニングシステムの特徴
前項で解説したように、オンプレミス型eラーニングは自社のサーバーにシステムを構築します。
自社管理でのセキュリティの確保と、柔軟なカスタマイズ性が強みです。
ただし、オンプレミス型のeラーニングシステムはインフラ整備が必要になるため、初期費用が高額になる傾向があり、かつ導入までに余裕を持った準備期間を要します。また、導入後のメンテナンスも自社で対応していく必要があります。
オンプレミス型の特徴まとめ
- ・自社のサーバーで管理・運用を行う
- ・カスタマイズ性が高い
- ・システムの環境整備やメンテナンスが必要
クラウド型eラーニングシステムの特徴
クラウド型のeラーニングは、サービス提供会社がクラウド上に構築したシステムを利用する形式です。
自社サーバーの整備やシステム開発などの工程が不要なため、比較的短期間でeラーニングを導入でき、初期費用も抑えられます。
また、システムの更新やメンテナンスなどの管理はサービス提供会社が行うため、自社でシステムそのものを管理する必要もありません。
導入と運用管理、費用などの面においても自社の負担が少ないため、eラーニングを気軽に導入できるのがクラウド型のメリットのひとつです。
デメリットとして挙げられるのが、システムの柔軟性が低い点です。
製品によっては機能を追加するなどのカスタマイズも可能ですが、オンプレミス型と比べるとその自由度は下がります。クラウド型で自社の希望に沿ったeラーニング学習を実現するためには、サービス提供会社や製品の内容を見極めることが重要です。
クラウド型の特徴まとめ
- ・クラウド上に構築したシステムを利用する
- ・サービス提供会社が管理を行う
- ・システム導入の初期費用を抑えられる
- ・機能面の自由度が低い
オンプレミス型・クラウド型の比較
オンプレミス型とクラウド型では、導入の手順や運用の方法など様々な面で違いがあります。
2つのeラーニングシステムの特徴を、表にまとめました。
eラーニングを導入するにあたり、自社が活用したい学習内容や重要視するポイントなどを明確にすることで、最適なeラーニングシステムの選択が可能になるでしょう。
3.オンプレミス型eラーニングシステムのメリット・デメリット
ここでは、オンプレミス型のeラーニングシステムのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
オンプレミス型eラーニングシステムのメリット
- ・自社の希望に沿ったシステムを構築できる
- ・高いセキュリティレベルを実現できる
- ・月額料金がかからない
学習内容やカリキュラムに沿った、独自のシステムを構築できます。自社がeラーニングを活用したい内容にマッチしたシステムになるので、効率よく学習を進めることができます。
自社でセキュリティ対策を行うため社内で管理状況を細かく把握でき、安心して活用できます。
クラウド型ではeラーニングの利用人数が多い場合、運用費用が高くなるため、長期的にみるとオンプレミス型の方がトータルコストを抑えられる場合もあります。
オンプレミス型eラーニングシステムのデメリット
機能面やセキュリティ面でのメリットが多い一方で、オンプレミス型には次のようなデメリットも挙げられます。
- ・導入の初期費用が高い
- ・システム構築に時間がかかる
- ・専用のエンジニアが必要(もしくは業者へ外注)
オンプレミス型の導入費用の相場は、100万円〜数百万円です。インフラ整備とパッケージLMSの購入、さらにカスタマイズ費用も必要になるため、数万円〜数十万で導入できるクラウド型に比べて、初期費用が高額になる傾向にあります。
また、独自のシステムを構築できるオンプレミス型ですが、こだわりをもってシステムのカスタマイズするほど、作成時間を要します。
eラーニングをすぐに導入して活用していきたいといった場合には、最適な選択ではありません。
そのため、コストの問題もあいまって、気軽に導入するのは難しいという点がオンプレミス型のデメリットです。
さらに、システムの構築に加え、導入後のメンテナンスも自社で行うため、既存の社員が担当できない場合には、新たな人員の確保か、もしくは都度サービス提供業者への依頼が必要になるでしょう。
月額利用料は不要ですが、メンテナンスや改修等の維持費は必要になりますので、それも踏まえて検討する必要があります。
4.オンプレミス型eラーニングシステムが向いている企業は?
オンプレミス型の特徴やメリットを理解した上で、どのような企業に向いているのかを見ていきましょう。
- ・独自の学習システムを構築したい企業
- ・大人数での利用を検討している企業
- ・eラーニングの管理・運用体制を整えられる企業
- ・セキュリティを重視している企業
オンプレミス型は機能面や操作性のカスタマイズが可能なため、自社の学習内容に合わせたオリジナリティのあるシステムを構築したい企業におすすめです。
既存の自社サービスとの連携などに関しても、自由度の高いオンプレミス型が適しています。
また、大人数が利用する場合には、利用人数が多いと月額利用料も高額になるクラウド型より、基本的にはランニングコストがかからないオンプレミス型は有利です。 利用したい人数・利用期間・導入後のメンテナンス費などを試算したうえで、比較検討するとよいでしょう。
一方で、eラーニング導入が初めての企業や初期費用や導入の手間を抑えたい企業はクラウド型の方がおすすめです。
クラウド型の特徴や向いている企業はこちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
5.オンプレミス型eラーニングシステムの紹介
オンプレミス型eラーニングを2つご紹介します。
学びばこ
学びばこは、PC操作に不慣れな方でも使いやすいシンプルな操作性が特徴です。
オンプレミス型とクラウド型を提供をしているため、自社に合った選択ができます。
様々なファイル形式の教材を利用でき、手持ちのPCで作成したデータもそのまま教材として活用できます。
KnowledgeDeliver
学びばこ同様オンプレミス型とクラウド型のどちらにも対応。2000以上の導入実績をもち、大規模な運用も得意としています。
教材制作機能も充実しており、音声や映像、テロップ、動作アニメーションなどの動的な教材制作も可能です。
6.まとめ
この記事では、オンプレミス型のeラーニングについて、概要やクラウド型との違いなどについて解説しました。
オンプレミス型のeラーニングシステムは、導入までの準備期間や初期費用など慎重に検討すべきポイントも多いですが、自社の希望に沿ったシステムを構築できることが最大の強みです。
導入にあたって不安や疑問がある場合は、知識や実績の豊富な専門業者に相談するのも、失敗を減らし、最適なeラーニングシステムを導入するコツのひとつです。
社内研修や新人教育、知識の習得など、いまや企業の成長においてもeラーニングは重要な役割を担っています。
オンプレミス型とクラウド型、それぞれの特徴やメリットを確認し、自社で進めたい内容に最適なeラーニングシステムを選定しましょう。
i-netschoolはeラーニング事業歴20年以上。これまでのノウハウをもとに、eラーニングに関するお役立ち情報を発信しています。